状態の良い水草を維持するための水換えの意味

水換えをすると水草の調子が良くなった様に感じられる疑問を今までとは違う視点で考えてみる。
先に結論だけ書いておくと、水草水槽の水換えを行うことは水草自体をその都度洗浄していることになり、その洗浄が水草表面について水草の活動を邪魔をし抑えていたものを表面から洗い落とし、その結果活動が活発になると言うことなのかもしれない。である。

以下はそれについて色々と書いていく、
水草水槽では、なぜこれほどまでに「水換え」が重要だと言われるのだろうか。
本来の水換えは魚の排せつ物から分解蓄積する硝酸イオンの除去や水のpHの酸性化を中和するために行うはずであるのだが水草水槽ではその辺が水を換えないといけない原因とはなりづらいと思われる。
水道水には二酸化炭素が沢山含まれているから良いと言う説も根強いが実際は対した量は入っていなくて、最大でも1日分が限界である。各種イオンも効果的だとは思えるものは思い浮かばない。
それなのにほぼ水草しか入っていない水槽で週1の水換えをすすめられることも珍しくはない、調子が悪ければ水換え、迷ったら水換え、と半ば常識のように語られる。となると、この行為は単なる水質浄化という作業ではなく、もっと物理的効果を伴った作業なのかもしれないと考えられないか。
例えば水草という生物の性質と、水槽という環境の特性が重ねて考えるとそれは最も効果的な管理方法なのかもしれない。

その前提となるのが、水草の構造的特徴だ。
水草、特に沈水植物は、陸上植物が持つクチクラ層をほとんど発達させていない。クチクラは本来、水分の蒸散を防ぎ、病原体や物理的刺激から植物体を守るための疎水性の外皮である。しかし水中では水分保持の必要がなく、むしろクチクラは二酸化炭素や栄養塩類の取り込みを妨げる。そのため水草は、クチクラによる物理的防御を捨て、表皮を通じて直接水と物質交換を行う構造を選択した。
これは水中生活への合理的な適応である一方、明確な弱点でもある。クチクラを持たないということは、水草の表皮細胞が水中環境にほぼ無防備にさらされているということだ。水中の微生物、溶存有機物、そしてそれらの代謝産物が、直接葉の表面に接触する。通常であれば、水草は抗菌性物質の分泌や表皮細胞の再生能力によって、この状態をある程度制御している。しかし、その均衡は環境条件が悪化すると簡単に崩れる。
その大きな要因が、水中有機物量の増加である。
餌残り、魚の排泄物、枯れた水草、微生物の死骸などは分解されても水中から消えるわけではない。多くは溶存有機物として水中に蓄積し、微生物にとっての栄養源となる。有機物が増えれば、細菌や真菌が増殖し、水草表面にはバイオフィルムが形成される。そこで生じるのは、病原体による典型的な感染というより、有機酸や酵素、局所的な低酸素状態による表皮細胞の侵食である。
この問題は、水槽という環境では顕著になる可能性が高い。
水槽はちょっとした屋外の水場と比べても水量は非常に少なく、有機物が系外へ流出しない典型的な閉鎖系である。自然水域のような拡散や希釈、多様な微生物相による緩衝が働かないため、有機物と微生物は局所的に蓄積しやすい。その結果、水草は常に高い侵食圧、感染圧にさらされることになる。
この解決や緩和として
水換えをしていると考えると意味が明確になる気がする。
水換えは、閉鎖系において唯一、溶存有機物と微生物を直接系外へ排出できる操作である。ろ過は有機物を分解・処理するが、水換えはそれを「外へ出す」。この違いは、水草水槽では決定的だ。水換え時は通常よりも強い水流が生まれ葉の表面も洗い流される力が通常よりも強く働くだろう。
この考えをもとにすると、水草水槽のセットで進められる機材にも同じ理由で説明できたりする。
活性炭の使用や大型ろ過器の導入など
活性炭はろ過では除去できない低分子有機物を吸着効果を発揮する。大型ろ過器は、有機物を早期に捕捉するし強い水流で葉の表面の洗い流し効果が高くなる。有機物が水草表面にとどまりバイオ膜化するのを予防できる気がする。いずれも病原体そのものや化学的な処理を狙うのではなく、水中の無機環境の維持に大きく影響した操作である。

水草水槽を健康的で美しく維持するためには、
水草の構造的特性やそもそも自ら動けない生き物である植物と閉鎖系である水槽環境が組み合わさった結果として生じやすい水草にまとわりつく見えない物質をできるだけまとわりつかせないず、またまとわりついたものを除去できるのかが大切なのかもしれない。
エビが沢山いたり、コリドラスやモーリープラティが活動的な水草水槽はとても調子がよいこともある。
綺麗な水草水槽は水草の調子が良いし、コケに覆われた草もコケを取り除き綺麗にした後植え替えれば元気に育ち始めるも珍しくないだろう。ショップでは水草水槽の200%換水と言われるような水道水で何周か水を入れ換えたり掛け流しながら水を入れ換える作業は日常的におこなわれる、そんな過去の経験ともズレはない気がする。

だからこそ、水槽内の洗浄効果が大きな水換えは効果的だし重要視されているのかもしれない

2件のコメント

  1. 1 クチクラとか難しいことを言っているけど動けない植物にまとわりついたゴミを洗い流せばなんか調子よくなりそうだよね。水換えによって1番影響するのってそのゴミの吸い出しだよねって言う話かな。

  2. 2 低pH管理水槽の理屈とも重なると思うし、コケに覆われて水草が溶けていく現象やら大体この逆状態だとすると大部分つじつまは合わせられる気はする

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