水草水槽の水質づくりは、pHを目標にして作るものではなく、結果としてpHが決まるものである。水草水槽は弱酸性が良いからと弱酸性をばかりを目指しても意味は薄く、問題は解決しないかもしれない。
健康的な水草水槽の水質を作る順序として自然なのは、水槽内の成分・イオンバランスを整えることを先に行われるべきである。
栄養が補給されたのを確認して、その後にpHが適正な値、大抵は弱酸性域に落ち着ける様に調整するという流れで行っていくべきである。水槽の適切なpH域
まず最初に行うべきなのは、水槽内に存在する各種成分のバランスを整えることである。
具体的には、最も需要な要素は十分なCO₂が存在している環境か植物が二酸化炭素をしっかりと利用できるのかこれが植物を育てるために最も大切である。炭素
他のイオンの不足はないか、
Ca・Mg・Kなどの主要陽イオンが過不足なく存在しているか
窒素・リンなどの欠乏も過剰もしていないかといった、水草が実際に利用する中身の条件を先に成立させる必要がある。これらは水中よりもできるだけ底床内にあることが望ましいだろう
この植物の養分となる物質が水槽内にある状態の後にpHを調整していく。
水草水槽に置けるpHの調整は二酸化炭素添加である。
二酸化炭素添加によって水中二酸化炭素濃度を10ppm以上を保てばひとまず上手くいくはずだ。
二酸化炭素濃度10ppm時にpHが6.5以下ならば恐らくミネラル量が少し少ないのだろうが、特に害も感じられなければそのままで良い。pHが低すぎるなと思うなら炭酸カリウムか重曹(炭酸水素ナトリウム)を少し入れてKHとpHの値を上げてもよい。
この状態で水草がしっかりと成長を始めれば、水草が吸収する二酸化炭素と炭酸水素イオン分pHが上がるようになる。その上昇分を補うように添加する二酸化炭素量を調整して目的のpHを保つようにしていく
ますは先に弱酸性にするのではなく、
成分バランスを整えてその後弱酸性に調整するという順序である。
逆にpHを先に整えようとする管理は失敗しやすい。
例えば、pHを下げるような塩酸系や有機酸系添加剤やソイルなど底床成分の影響だけでpH6になっている水は、KHがほぼゼロで炭酸水素イオンがなく水槽内のCO₂が極微量か無い状態になっている。
このような水は、「pHだけは合っているが、栄養的には空っぽ」という状態になりやすい。pHは理想的でも、水草は成長せず、調子を落とし、最終的にはコケや不安定さにつながる。
これは失敗した水草水槽の典型例である。
結論として、水草水槽の水質づくりは
成分バランス→pH の順で考える。
pHは後から調整する値で出発点ではない、
この認識を持つことが、水草水槽をセットするうえで極めて重要である。
pHは二酸化炭素添加によって容易に下げることができるし、そのための二酸化炭素添加である。