アクアリウム水槽環境に存在する物質を前提にしたCOD測定の整理
CODで測定されやすい水槽内物質
・魚・エビ・貝類の排泄物(糞、粘液)
・死骸や脱皮殻の分解初期有機物
・食べ残しの人工飼料、生餌、冷凍餌の溶出成分
・飼料由来のタンパク質、脂質、糖質
・水草や藻類から溶出する溶存有機物
・枯れた水草の分解生成物(低分子有機酸)
・藻類の代謝副産物
・亜硝酸イオン(NO2−)
・硫化水素、硫化物(底床の嫌気化によるもの)
・二価鉄(Fe2+)
CODで測定されにくい/過小評価される物質
・アンモニア(NH3/NH4+)
・硝酸イオン(NO3−)
・二酸化炭素(CO2)
・生物ろ過後に残る難分解性高分子有機物
・フミン質、腐植酸(長期飼育水中)
・流木から溶出するタンニン類(ブラックウォーター成分)
・一部の界面活性剤
・人工添加物(コンディショナー、有機キレート剤)
・揮発性の高い有機物(測定操作中に失われやすいもの)
アクアリウムで起こりやすいCOD評価の注意点
・CODが低くてもアンモニアや亜硝酸が高い場合がある
・立ち上げ初期の危険な水質悪化はCODに反映されにくい
・見た目が茶色い水(タンニン水)でもCODは低めに出ることがある
・COD上昇は必ずしも有機物増加だけを意味しない
・底床の嫌気化による還元性物質でCODが上がることがある
要点まとめ
・CODは「水槽内に蓄積した酸化されやすい物質量」を示す指標
・毒性物質や生物学的危険度を直接示すものではない
・アクアリウムでは補助的指標として使うのが適切