アクアリウムにおける水の硬度の意味説明総硬度

アクアリウムで話される水の硬度についてを整えて行こうと思う
アクアリウムでは硬度を2つに分けて利用する方法が1970年代のテトラによって導入されている

まずは、一般的な水の硬度の話から行おう

水の硬度とは、水中に溶けているカルシウムイオン(Ca²⁺)およびマグネシウムイオン(Mg²⁺)の量を指標として表したものです。
これらは主に炭酸塩、硫酸塩、塩化物として存在し、水の性質に大きな影響を与えます。硬度が低い水を軟水、硬度が高い水を硬水と呼びます。硬度は石鹸の泡立ちやすさ、スケール(白い固形物)の発生、味や口当たり、さらには工業用水やボイラーでのトラブル発生のしやすさなどに関係します。
ドイツ硬度は、ドイツを中心としたヨーロッパで用いられてきた伝統的な硬度の単位で、記号は °dH(または °DH 読み方:度、ど)です。定義としては、水1リットル中に含まれる酸化カルシウム(CaO)の量を基準にしています。1 °dH は、水1リットル中に10 mgのCaOが含まれる硬度に相当します。

ドイツ硬度は数値が比較的小さく、アクアリウムや水処理、コーヒー分野などでも広く使われています。

アメリカ硬度は、アメリカで一般的に用いられる硬度の表し方で、炭酸カルシウム(CaCO₃)に換算した濃度を基準とします。最も標準的な単位は ppm(parts per million)または mg/L as CaCO₃ で、水1リットル中に何 mg のCaCO₃に相当する硬度成分が含まれているかを示します。
例えば、100 ppm の硬度とは、CaCO₃換算で100 mg/Lに相当するカルシウム・マグネシウム成分が含まれていることを意味します。

ドイツ硬度とアメリカ硬度の換算関係としては、1 °dH は約17.8 ppm の CaCO₃ に相当します。そのため、ppm を 17.8 で割ると °dH に近い値が得られます。例えば、硬度100 ppmの水は約5.6 °dH、10 °dH の水は約178 ppmに相当します。

まとめると、ドイツ硬度はCaOを基準としたヨーロッパ由来の単位で、°dHで表されます。
一方、アメリカ硬度はCaCO₃換算濃度を基準とし、ppmで表されるのが特徴です。
どちらも本質的にはカルシウムとマグネシウムの量を示しています。
アクアリウムにおいて硬度と言う考え方を実用化したのが西ドイツのテトラだったのでドイツ硬度の単位をアクアリウムでも伝統的に使っている。最近はアメリカ硬度で算出するメーカーもある。2026年現在

さらにアクアリウムにおける硬度の話まで深めていこう。

水の硬度は、単に「カルシウムやマグネシウムの量」という総量だけでなく、それらがどの陰イオンと結びついて存在しているかという観点から、さらに分けて考えることができます。特に重要なのが、総硬度と炭酸塩硬度という区分です。
水中の硬度成分は、代表的には炭酸カルシウム(CaCO₃)として表現されますが、化学的には
CaCO₃ ⇄ Ca²⁺ + CO₃²⁻
のように、**カルシウムイオン(陽イオン)と炭酸イオン(陰イオン)**に分けて捉えることができます。実際の水中では、炭酸イオンは炭酸水素イオン(HCO₃⁻)として存在することが多く、これが硬度の性質を左右します。
総硬度(Total Hardness)とは、水中に含まれるカルシウムイオン(Ca²⁺)とマグネシウムイオン(Mg²⁺)の総量を、炭酸カルシウム(CaCO₃)換算で表したものです。
これは測定方法からも説明できGHやTHである総硬度はカルシウムイオン(Ca²⁺)とマグネシウムイオン(Mg²⁺)を測定して総硬度として算出している
総硬度は、硬度に関する最も基本的な指標であり、
総硬度 = Ca硬度 + Mg硬度
という関係になります。測定はEDTA滴定法などで行われ、陽イオン側だけに着目した量と考えることができます。

これに対して**炭酸塩硬度(Carbonate Hardness, KH)**は、炭酸イオン(CO₃²⁻)および炭酸水素イオン(HCO₃⁻)と結びついたカルシウム・マグネシウムによる硬度を指します。
言い換えると、**一時硬度(Temporary Hardness)**とも呼ばれ、加熱や煮沸によって沈殿として除去できる硬度成分です。
代表的な反応は次の通りです。
Ca(HCO₃)₂ → CaCO₃↓ + CO₂ + H₂O
このため、炭酸塩硬度は**アルカリ度(alkalinity)**と密接な関係があり、実務上は炭酸水素塩による緩衝能力の指標としても使われます。アクアリウム分野ではKHという略称でよく知られています。
KH、CHを算出する時は水中の炭酸水素イオンを測定していると想定して測定している。
炭酸塩硬度と言うと、なかなか言葉の意味が捉えづらいが炭酸塩硬度=KH=CH=炭酸水素イオン濃度と言い換えるとつかみやすくなるのではないかと思う。

ここまでがアクアリウムで硬度を考え測定する時の基本になる。
アクアリウムで言う硬度は、一般的に使われる硬度の意味にさらに化学的な違いで区分している。
GHTHで話す総硬度は陽イオン主にカルシウムイオン(Ca²⁺)とマグネシウムイオン(Mg²⁺)の濃度を測定し、
KHCHで話す炭酸塩硬度は陰イオン主に炭酸水素イオンの濃度を測定している。
その後どちらも硬度単位として計算し直して表しているものである。

総硬度と炭酸塩硬度を区別すると、残りの硬度成分が明確になります。
**非炭酸塩硬度(Non-carbonate Hardness)**は、次の関係で定義されます。
非炭酸塩硬度 = 総硬度 − 炭酸塩硬度
これは、硫酸イオン(SO₄²⁻)や塩化物イオン(Cl⁻)などと結びついたカルシウム・マグネシウムによる硬度で、**永久硬度(Permanent Hardness)**とも呼ばれます。煮沸では除去できず、イオン交換や膜処理が必要になります。
整理すると、硬度の考え方は以下のように分解できます。
総硬度:Ca²⁺とMg²⁺の総量(陽イオン側の指標)
炭酸塩硬度:炭酸・炭酸水素イオンに由来する硬度(一時硬度)
非炭酸塩硬度:硫酸塩・塩化物などに由来する硬度(永久硬度)
このように、炭酸カルシウムを起点にイオンを分けて考えることで、水の硬度は「量」だけでなく「性質」まで評価できるようになり、アクアリウムでも重要な意味を持ちます。

これがアクアリウムで利用できる硬度に含まれた意味である。

総硬度の測定と言うと硬度全てが分かるような感じがするがGHだけ測定してもそこから推測できる範囲はかなり限られ、わかるのは総硬度:Ca²⁺とMg²⁺の総量程度でしかなく、その状態が水槽環境に悪影響を及ぼしているかどうかは実は全く不明なのである。さらに言えば水槽のGHが高いからといってpHが高いとも限らないと言うことはっきり覚えておきたい。

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